日常生活活動(ADL)訓練について
日常生活活動訓練
日常生活活動訓練(以下ADL訓練)はその名の通り、病気や怪我が原因で生じた障害によって制限された日常生活活動を獲得・再獲得するための訓練のことを指します。ADL動作には、寝る、起きる、座る、立ち上がる、歩く(移動する)、食事をする、整容動作をする、排泄する、入浴する、更衣するなどの基本的な動作が含まれます。そのためADL訓練を行うためには、最初に患者さんのADL動作についてどのくらいできるのか、どの動作のどの部分がなぜできないのかといった評価を行う必要があります。
ADL訓練の対象は、高齢者が多いのはもちろんですが、骨折などの怪我が原因でADLが制限されている若者も対象となることがあります。
日常生活活動訓練の目的
ADL訓練の目的は、「持っている機能を利用して、できる限り自分の力で安全に日常生活を送れるようすること」といえます。つまり、持っている身体・精神機能と年齢、さらには社会的環境などによっても個々でその目標は変わってくるのです。たとえば後期高齢者と若年者では、社会において求められるADL能力は違ってきますね。さらにバリアフリーの家で暮らす人と、エレベーターのない昔ながらのマンションの上階に住む人では自宅復帰に必要なADLレベルはかなり差が出てきます。とはいえ、人はだれでもほかの人の助けを借りずに自分で身の回りのことをしたいと願っているものです。安全にできる動作とそうでない動作を見極め、ひとりひとりの目標に向けた動作訓練を考案し、提供するのが理学療法士の役割であるともいえます。
日常生活活動訓練の具体的な方法
| 起きる動作 |
ベッドまたは布団から起き上がる動作は介助が必要になりがちなADL動作のひとつです。起き上がりにはざっくりと分けても、(1)寝返って横向きになる、(2)足をベッドから降ろす、(3)手でベッドを押しながら頭・上半身を起こす、(4)ベッドに安定して腰かけると4つのパートに分けることができます。起き上がり動作のどのパートが介助を必要としているのかを見極め、その部分を克服するために反復練習したり、そのときに必要となる筋活動を促したりします。ベッド柵や手すりなどの福祉用具を設定して自立できるように工夫することもあります。 |
|---|---|
| 移動動作 |
移動にも(1)なにも使わずに歩く、(2)杖や歩行器を使用して歩く、(3)車いすを自走する、(4)車いすを押してもらう必要がある、など様々な方法とレベルがあります。安全に移動するためにはどのような方法が良いのかを見極め、できる限り福祉用具や介助を必要としなくても自立して移動できるような練習方法を提供します。 |
| 食事動作 |
食事には(1)一定時間安定して座る、(2)両手を使って食器を操作する、(3)食べ物に向かって上体を近づける、(4)十分に咀嚼して誤嚥のないよう安全に飲み込む、などのパートが必要となります。作業療法士や言語聴覚士とも連携し、理学療法士は主に安全な座位の確保や椅子の選定・調整などを行うことが多いです。 |
| 排泄動作 |
排泄には(1)便器へ移動する、(2)排尿・排便をする、(3)後始末をするといったパートに分けられます。実際にトイレ内で評価し、(1)や(3)に対してはパートごとの練習を行ったり、自発的な尿意や便意のない人に対しては時間誘導で排泄動作を促して習慣づけと自発性の改善を図っています。 |
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